訪日でメディアをにぎわせたばかりのアメリカのトランプ大統領ですが、今度はこちらへ。
本日ロンドンに到着し、あさって(水曜日)にはアイルランドにもやって来るとあって「Not Welcome(歓迎しない)」の抗議デモが国内各地でスタンバイを始めているようです。

本日付けのIrish Independentより転載。ダブリンでは4000~6000人規模のデモが予想されるとか→
Protesters insist Donald Trump not welcome in Irelandトランプ大統領はアイルランド西海岸のシャノン空港に到着し、リオ・バラカー首相と会談。ダブリンには来ず、自身が所有するドゥーンベック(Doonbeg, Co. Clare)にあるゴルフ場に2泊するとみられています。
※ドゥーンベッグの過去関連記事→
トランプの「壁」、アイルランドには作らせない!(2016年12月記)
かつてブッシュ大統領がアイルランドに来た時も大規模なデモが行われましたが、抗議の理由は「反戦」でした。今回はアメリカの政策に対する抗議というより、差別的な発言や、平和や環境を大切にしない態度など、トランプ大統領自身の人間性への強い反感です。
首都ダブリンへ来ないのは、ブッシュ大統領の時と同様、デモが炎上したりして混乱したら大変なことになるから…でしょうか。
アメリカには長きにわたり、移民を受け入れてもらったという恩があるアイルランド。ヨーロッパのほかのどの国よりも血のつながりが濃く、親戚同士のような間柄でもあるためか、このようなデモが行われる一方で、アメリカにノーと言えないこともあるようです。
数ヶ月前に読み、ご紹介する機会がなくていた、アメリカ在住のジャーナリストの方の記事をシェアさせていただきます。
NATOにも加盟していない中立国であるはずのアイルランドのシャノン空港で、アメリカの軍用機が公然と給油ストップしていることを問題視した内容です。
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中立国・アイルランドにも「米軍問題」――米兵や弾薬載せた“民間機”が飛来このことはアイルランドに在住する者として非常に残念に思っていることなので、これを読んだとき、こういう内容を日本語で発信してくださるジャーナリストの方がいることにとても感激しました。
アイルランドの「今」が見えてくる、大変臨場感のある秀逸な記事だと思います。
最近は国内のメディアもちっとも取り上げず、時間が経って黙認されている感の強いこの問題。やはり小国アイルランドは、アメリカにノーと言えない弱い立場なのでしょうか…。(報道もコントロールされてる?)
今回の会談の趣旨はアイルランドとアメリカの自由貿易についてだそうですが、トランプ大統領への抗議デモなどを通してこの米軍問題が再び喚起され、人々の関心が向くことを願います。
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