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海賊の女王の城 (クレア島その2)

クレア・アイランド(Clare Islandは、一年365日と同じ数だけ島があると言われるクルー湾(Clew Bay)最大の島。
とは言っても、面積約16平方キロメートル、人口160人の小さな島です。

フェリーを降りるなり、憧れのグレース・オマーリー(Grace O'Malley)の城に迎えられて大感激!

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1400年代にアイルランド各地にこぞって建てられた「タワーハウス(tower house)」と呼ばれる要塞の典型。非常に良いコンディションで保存されています。

クルー湾沿岸のさまざまな城を拠点として、北はスコットランドから南はスペイン、ポルトガルまで船を走らせ、貿易(海賊?)活動を行ったグレース・オマーリー。
彼女がクレア・アイランドを拠点としていたのは、1560年頃、夫のドナル・オフラハティー(Donal O'Flaherty)が暗殺された後のこと。30代の若さで未亡人となってしまったグレース・オマーリーは、クルー湾南(コネマラの沿岸部も含む)のオフラハティー家の領地を後にして、代々オマーリー家の土地であったクレア・アイランドに戻ってきます。
後に再婚によりウェストポートから北20キロほどのところにあるRockfleet城を手に入れるまでの数年間、この城を拠点としてクルー湾全体を治めていたようです。

それにしても、堂々と建つ要塞とは対照的に、閑散として人気のないクレア・アイランド…。
フェリーに乗っていたわずかばかりの人々もあっという間にいなくなってしまい、港にぽつんと残された私たち4人。
フェリー乗船時に、「島の設備はすべてクローズしているけど、それでも行くのか?」と念押しされた意味が、やっとわかったのでした…。

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貸し自転車屋さんもクローズ。夏には観光客でにぎわうのでしょうね~。

<つづく>
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アイルランド公認ナショナル・ツアーガイドの山下直子です。2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、アイススケート、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。長野県上田市出身。

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