最近、ブラムリー・アップル(Bramley Apple)にはまっています。
アイルランド、イギリスの家庭で日常的に食される調理用リンゴ。日本にも愛好家が多く、近年、長野県小布施で栽培されているのでご存知の方も多いことでしょう。
通常のリンゴに比べ酸味と渋みがかなり強く、そのままガブリ…とは出来ませんが、料理やお菓子作りには最適。熱を加えると自然にピューレ状になり、お菓子に使うと酸味と砂糖の甘さがブレンドされて、リンゴらしいさわやかな味わいを保ってくれます。
長持ちするので、冬場の保管にも適しています。新聞紙にくるんで暗室にしばらく置くと、甘味が増すとも言われます。

アイルランドのリンゴは小ぶりのものが多いですが、ブラムリーはゴツゴツと大きく、見た目は無骨。青リンゴとして知られますが、こんな風に一部が赤くなっているものも多いです
先日スーパーで、アイルランド産ブラムリーがひと袋に5個入ってたったの1ユーロ…で売られていたのを購入。肉料理のソースにしたり、細切れにしたベーコンと軽く炒めてサラダにトッピングしたり、せっせと消費しています。
焼きリンゴ(これも最近マイブーム♪)にしたら、男爵イモみたいにホクホクになってびっくり。
昨日はリンゴのケーキも焼いてみました。バター、ブラウンシュガー、小麦粉の分量がすべて100グラムという簡単レシピで。

酢豚をつくった時に残った缶詰のパイナップルも少し入れたので、砂糖の分量は少な目に。とってもおいしく出来て、我ながら感激♪

オーブンから出したばかりの焼き立て。オーブンの加減がうまくいき、焼き色がきれいについて嬉しい
ちなみに、アイルランドのリンゴ産地は南部のティペラリー州(Co. Tipperary)と、北アイルランドのアーマー州(Co. Armagh)。ブラムリーもこの2か所で生産され、なんと、全世界のブラムリー生産量の3分の一がアイルランド(島)産です!
とくに、「オーチャード(果樹園)」のニックネームを持ち、5世紀にキリスト教を伝えた聖人パトリックがアイルランド初のリンゴの木を植えた…なんていう「リンゴ伝説」まであるアーマー州産のものは、EUの原産地名称保護(PDO)の指定を受ける特別な品種で、フランスのシャンパーニュ地方産のものでないと「シャンパン」を名乗れないのと同じで、「アーマー・ブラムリー」を名乗れるのはアーマー州産のものだけ。酸味がより強いのが特徴だそうです。
(私がスーパーで買った上の写真のブラムリーは「アイルランド産」としか書かれておらず、「アーマー・ブラムリー」を名乗っていなかったのでティペラリー州産でしょう)
ブラムリーの発祥は約200年前、イギリスのノッティンガム州…というのが定説ですが、アイルランドでもブラムリー栽培の歴史は同じく約200年。アーマーにもティペラリーにも樹齢200年の原種とも言える木が残り、今も実をつけているそうです。そんなことを聞くと、じつはブラムリーの発祥はアイルランドの可能性もあるのでは…なんて疑ってみたくなるのは、私がアイルランドびいきだからでしょうか。
スコットランドと思われがちだけど、本当はアイルランド発祥のウィスキー…みたいに(笑)。
※参考資料:
Tipperary apple grower helps you to bake the perfect apple tart(Tipperary Live)/
Bramley Heritage(Bord Bia)
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コメント
ようはっぱ
そうすると食べたくなったので、近所のスーパーを3軒まわりましたが売ってなくて、残念。
仕方なく、サンふじにしましたが、甘みも酸味も強くなくてがっかりです。
今度探してみます!
パウンドケーキ、美味しいそうですねー。
2019/02/10 URL 編集
ますみ
私、多分、9月の、この撮影許可が出た翌朝に、直子さんに空港でツアーのお見送りして頂いたのではないかな?と後にブログを、読ませて頂き思いました。喜び、はこの撮影だったのですね。長年の熱意が伝わっての良いお仕事、日本に届きました。
2019/02/10 URL 編集
naokoguide
私はリンゴの産地出身なので、リンゴと言えば蜜入りのシャリ!…でないと食べる気がせず、アイルランドのリンゴはイマイチそのまま食べる気がしないのです。でも、ブラムリーはそのままで食べない前提のリンゴなので、ベツモノとして重宝しています♪
ちなみに、唯一そのまま食べてもいいかなーというフジリンゴ系の品種、イギリス産ですが「ピンクレディ」とう名前なんですよ!スーパーで見る度、心の中で「ユーフォ♪」って歌っちゃいます(笑)
2019/02/10 URL 編集
naokoguide
そうなんです、あきらめかけていた内部撮影の許可が下りた時、まさにドリーム・カムズ・トゥルー!の心境でした。あの頃に空港でお見送りさせていただいたんですね。
撮影スタッフの皆さんの、ムリにごり押しするのでなく、相手の事情も理解して出来る範囲で撮影します、でもぜひ撮影したいんです!…という「あきらめない」熱意の伝え方にも学ぶところが多かったです。
そんな、私を含めた多くの人の想いが日本に届いたようで、良かったです。お知らせくださり嬉しかったです、ありがとうございました!
2019/02/10 URL 編集