アイルランドとは直接関係のない話ですが…。
『赤毛のアン』好きとしては嬉しいニュースをSNSで目にしたので、書き留めておきたいと思います。下線部赤字にご注目!
皇太子さま、最後の講義=研究生活振り返る-学習院女子大(全文)
皇太子さまは23日午後、東京都新宿区の学習院女子大で、「史料と向き合う-40年の研究生活を振り返って-」と題し、学生を相手に講義を行われた。
皇太子さまは同大で、2003年からほぼ年1回のペースで講義を続け、今回で14回目。冒頭、「今回でこの講義も最後になると思います」と述べた上で、大学時代以降続けてきた水運史や古文書に関する自身の研究内容や、史料を読み込む重要性について約1時間20分にわたり説明した。
講義の終わりには、「赤毛のアン」の主人公の「曲がり角を曲がった先に何があるかは分からない。でもきっと一番良いものに違いない」という言葉を引用。「皆さんも希望を持って学生生活やその後の人生を歩んでいただきたいと思います」とエールを送った。講義は国際文化交流学部の学生と同大大学院生の計133人が聴講した。(2019/01/23-17:34)皇太子さま、『アン』好きをカミングアウトされたのね!…と思ったら、なんとこれが初めてではなかったよう。
過去の式典での皇太子殿下のおことばをまとめた宮内庁のサイトを見ると、2015年(平成27年)にも今回と同じ「道の曲がり角」の一節を引用しておられました。
「第60回青少年読書感想文全国コンクール表彰式 平成27年2月6日(金)(経団連会館)」での皇太子殿下のおことば(該当部分のみ転載。全文は
こちら)
これからも,若い人々が読書によって豊かな知識を吸収しつつ,驚きや喜びなど様々な感動を経験し大きく成長されることを期待いたします。モンゴメリの著作「赤毛のアン」に,主人公アンの言葉として,「曲がり角をまがったさきになにがあるのかは,わからないの。でも,きっといちばんよいものにちがいないと思うの。」(村岡花子訳)というものがあります。皆さんも学校生活を送る中で,あるいは学校卒業後も,様々な曲がり角に出会うでしょう。けれども,そんなときに,是非,その先にあるものが良いものであるという希望を持って,未知の世界に羽ばたいていっていただきたいと思います。なんと、皇太子さまも『アン』を愛読し、人生の節目で励みにしてこられたのですね。
誠実な皇太子さまのお人柄には以前より好感をいだいていましたが、こういう方が次代の天皇陛下になられるとは、我が日本国も捨てたものではない!という気がしてきました。
「道の曲がり角」の一節は、『赤毛のアン』最終章のエピソードです。
グリンゲイブルズの大黒柱であった最愛のマシューを失い、人生最初の大きな岐路に立たされたアンは、大学進学をあきらめ、地元で教職に就きながら育ての親マリラを支えることを決意します。道の曲がった先には何かあるかわからないけれど、きっと最良のものがあるに違いない…と信じて、人生のかじ取りを自ら引き受けようとするアンの姿に、何度読んでも涙がとまらないシーンです。
そして、勇気ある大決心をしつつ、曲がり角を曲がったら今まで見たこともないようなスゴイ景色に会えちゃうかも!…と、内心、ワクワクドキドキしているアンの心情がぐんぐん伝わってくるところが好き。これぞアン・ワールド、素直で、楽天的で、牧歌的でドラマチック。
人生には曲がり角が繰り返し現れるけれど、自分軸がしっかりしていれば、どの道を行っても素敵な景色に会えるんだ!…ってことを、私はアンから教わった気がします。
次代を担う日を目前に控えた皇太子さまは、今まさに、ご自身が道の曲がり角に立たされているお気持ちかと思います。
勇気をもって曲がってみましょう、そこにもきっと素晴らしい世界があるのだから!…と、若い人たちに伝えつつ、ご自身をも奮い立たせておられるのかな、とそんな気がしたのでした。

かれこれ30年以上繰り返し読んできた私の『アン』。新潮文庫の方は「昭和58年9月10日」と12歳の私の筆跡で日付が入っていて、鉛筆やマーカーで書き込みがいっぱい(笑)。洋書はいつ頃買ったものなのか、ある程度英語が読めるようになって最初に買ったアンの英語版がこれ。こちらも書き込み&付箋だらけ(笑)。こんな素敵な「友達」と子供の頃に出会えたことが何より幸せだったなあ、と、今しみじみ思います♪
※皇室関連過去ブログ→
天皇陛下とアイルランド
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