日本では、ナマハゲなど「来訪人(らうほうしん)」と呼ばれる厄除けの伝統行事がユネスコ無形文化遺産に登録されたとニュースになっていますね。
アイルランドでも国技のハーリングとカモーギーが新規に無形文化遺産に登録されました。
Unesco grants special cultural status to hurling and camogie - The Irish Times(2018年11月29日付)より転載
ハーリングはアイルランド国外ではなかなか目にすることのないスポーツなので、知らない人も多いことと思います。
先端がしゃもじのように平らになったスティックで固いボールを打ち合い、ゴールに得点する屋外球技。女子のハーリングがカモーギーです。
グランドホッケーと違ってボールは宙を舞い、素手でキャッチすることもあり。アイスホッケーに次いで世界で2番目にスピードの速い球技とも言われ、スピーディーかつユニークなアイルランド固有の伝統スポーツです。
ハーリングと並んで人気の国技がゲーリック・フットボール。「ゲーリック・ゲーム」の総称で知られるこの2大競技は、プロの世界のないアマチュア競技であることも大きな特徴です。
国内に星の数ほどクラブ・チームがあり、選りすぐりの選手が県代表に。北アイルランドも含めた32県が優勝杯目指して競い合い、オール・アイルランドで盛り上がります。選手と同じユニフォームを着たサポーターたちが毎週末、球場やパブで応援合戦を繰り広げる様子は、アイルランドの夏の風物詩とも言えましょう。
ダブリンにはゲーリック・ゲーム専用の国立競技場クローク・パークがあり、なんと収容人員82000人!
ゲーリック・ゲームのすべてを知ることの出来る博物館も併設。見学ツアーではスタジアムの中をくまなく見せてもらえて、ゲーリック・ゲーム博士になれます(笑)。→
GAA Museumちなみに、過去にアイルランドからユネスコ無形文化遺産に登録されたものは、伝統楽器イーリアン・パイプの演奏。
アイルランド語で「肘(ひじ)のパイプ」という意味の楽器で、バグパイプのように呼気で革袋に空気を送り込むのでなく、肘に取り付けられた鞴(ふいご)を使って演奏するという、これまたユニークなものです。
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