私の本棚には、仕事柄、アイルランドの歴史や文学、地形、ワイルドライフなどに関する本がずらり。
折に触れて手にとっては必要な箇所を読み返すのですが、今日、あることを調べたくてページを開いたところ、すっかり夢中になって読みふけってしまったのがこの本。
Wild Irish Women by Marian Broderick
数年前、ガイド仲間のマイケルに薦められ手に取って以来ずっと愛読している、
私のお気に入りの一冊です。
内容は、
さまざまな時代、さまざまな分野で活躍したアイルランドの歴史上の女性たちの生涯を紹介したもの。
項目別に71人の女性が取り上げられており、一人につき数ページで完結するのが嬉しい~。伝記好き、アイルランド好き、女性の生涯に興味あり、でもあんまり長いのはイヤ、という私には、
まさにこういう本が欲しかったの~といった感激の一冊でした。
読みやすい英語で、歴史が好き、人が好き!といった若い著者の情熱が伝わってくるような文章です。
著者は、リマリックとドネゴール出身のご両親のもと、自身はロンドンで生まれ育ったという女性。
「アイルランド史」と「女性学」という、2つの得意分野をミックスさせたらこの本が出来たそうで、これが初めての単行本だそうです。
紹介されている女性たちをざっと挙げてみますと…
ケルト時代の伝説の
女王メイヴアイルランド初の女子修道院を建立した
聖女ブリジットキルケニーの魔女
アリス・キトラー(私の大好きな!)海賊の女王
グレース・オマーリーバイエルン王ルードヴィッヒⅠ世の美人画ギャラリーに飾られている踊り子
ローラ・モンテス独立時代の闘士
マルケビッチ伯爵夫人詩人WBイエーツが愛した
モード・ゴンマイケル・コリンズの恋人
キティー・キーナン96年にドラッグ・マフィアの銃弾に倒れたジャーナリスト、
ヴェロニカ・ゲラン…などなど、実に多彩。
そして、必ずしも模範的な偉業を成し遂げた女性ばかりではないところが面白い!
今日読んでいたのは、
140歳でサクランボの木から落ちて亡くなったデズモンド公爵夫人カトリン・フィッツジェラルド(1464-1604)のお話。
彼女が住んでいたカウンティー・コークのお城の名がこれまた笑えて、その名も
インチキン城(Inchiquin)…読みながら、ひとりで大ウケしてしまいました~。
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