近年アイルランドではクラフトビール流行りですが、日本の地ビールも種類豊富でユニークなものが多いですね。
夏にご案内させていただいたお客様の中に、私の実家近くの
軽井沢ブルワリーの関係の方がいらっしゃいました。
「7人の侍」として紹介される軽井沢ビールの味を作ったその方がお時間を割いてくださり、昨日、ビール工場をご案内いただきました。

工場とは思えないようなおしゃれな建物。入り口のモミジが赤く色づいてきれい。最寄りは佐久平駅
軽井沢ブルワリーは2013年オープン。地ビールは町おこし目的で品質が不安定なものも多いようですが、こちら軽井沢ビールは名だたるビール会社から専門家を集めて立ち上げたという本格派ビールで、洗練された館内は「大人のビール工場」といった趣きです。

館内に入ると素敵な絵画が。国際的に活躍する日本画家・千住博さんの作品
この絵は大理石の壁を砂漠に見立てた、オアシスのイメージだそう。
この千住博さんの絵画が館内のそこここで見られるので、まるで美術館にでも来たかのような気分。千住さんの素敵な絵がラベルに使用されているビールもあるのです。
(軽井沢には千住さんの美術館もあります→
軽井沢千住博美術館)
工場見学はアイルランドではいつも案内する側なので、こうして案内していただけるのはとても嬉しい。

仕込みの工程は8時間、ギネスよりずいぶん早い。その代わり、熟成は1か月だそうで、ギネスの48時間に比べて長いのでびっくり

焙煎度合いの違った麦芽が展示されており、これはエール用。アイルランドのものより麦芽粒が小さ目
工場見学後、浅間山を見晴らす部屋でテイスティング。

なんとサーバーがトランペット型!

エールはアイルランドでも飲む機会が多いので、「クリア」という種類をいただきました。さわやかな味わい。お米が配合されているそうです
サーバーの背後にかかっている千住博さんのメルヘンな絵画に注目。文字のない絵本『星ふる夜に』の原画です。

絵本の始まりと終わりのページがこの絵だそう

そしてこの名画のラベルのビールも!ギフトにしたら喜ばれそう(ギフト・パックがあります)
通常の工場見学では入ることのできないVIPルームも、特別に見せていただきました。

浅間山を見晴らす眺めはこの部屋がいちばん

ラベルに使用されている千住さんの桜の絵の原画はここにありました。この絵は首相官邸からも注文があったのだとか!
ビールの味も絵画も専門的なことはわからないのですが、その場に行って「ホンモノ」をこの目で見るというのはとても感激することだとあらためて感じました。
ネットを使えば知識や情報を簡単に得ることができ、絵画も写真で見られる時代です。ビールだってネットで取り寄せて飲むこともできるわけですが、わざわざその場に足を運び、ましてやその味を作った方に案内していただくという「3次元」での経験はかけがえのないもの。
これは旅を仕事にする者にとっては、忘れてはいけない大切な感覚だと思います。お客様はこのかけがえのない臨場感を得るために、時間やお金をかけて来てくださいます。それを大切にしていたきたいなとあらためて思いました。
ツアーでご一緒させていただいた添乗員のH田さんも駆け付けてくださり、まるでアイルランドでの楽しいひとときが再現されたかのようでした!

(左から)飛び入り参加させていただいた私の母、添乗員のH田さん、私、「7人の侍」のW辺さんご夫妻
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