記事一覧

観音開きの扉の向こうに…バートンの絵画

今年6月に、6年間の修復工事を経て再オープンしたダブリンのアイルランド国立美術館・本館(National Gallery of Ireland, Dublin 2)。
行くたびに発見や新しい絵画との出会いがあり、今ダブリンで私がもっとも気に入っている場所のひとつです。

一昨日はグループのお客様と貴重な絵を鑑賞する機会に恵まれました。
ハリー・クラークの美しいステンドグラスのある展示室(ルーム20)に、週に数回、限られた時間のみ公開される19世紀の貴重な絵画があります。ちょうど公開時間に居合わせたので、普段は閉まっている観音開きの扉の奥の一枚を観ることができました。

Meeting on the Turret Stairs
まるで油絵のようですが、なんと水彩画!

フレデリック・ウィリアム・バートン(Frederick Wiliam Burton, 1816-1900)作、「ヒレリルとヒルデブランド、タレット階段の逢瀬(Hellelil and Hildebrand, the Meeting on the Turret Stairs)」。1864年の作品。
2012年、「アイルランド人が選ぶ、アイルランドでいちばん好まれる絵画」に10点のショートリストの中から選ばれた作品です。

題材は中世デンマークの悲恋物語。護衛として仕えるヒルデブランド王子に恋をしたヒレリル姫。2人の恋愛を認めない父親は、7人の息子たちに王子の殺害を命じます。
タレットとはお城の小塔のこと。ひと目につかない狭い塔のらせん階段で、最後の密会をする2人。悲しくもロマンチックなシーンが美しく描かれています。

Meeting on the Turret Stairs2
オフィス・ケースのような戸棚の観音開きの扉がじゃ~んと開けられ、絵がお目見えします

水彩画なので絵の保護のため限られた時間しか公開しないのですが、そう言われるとますます見たくなる!
公開時間は次の通り。予定が合えばぜひ見に行ってみてください。

月~水 11:30~12:30
木 18:00~19:00
日 14:00~15:00

バートンはウィックロウ出身の画家。ダブリンで画家となり、ドイツのバイエルン王マキシミリアン2世(ノイシュヴァンシュタイン城を建てた有名なルードヴィッヒ2世のお父さん)の宮廷おかかえ画家だったことも。
ロンドンのナショナル・ギャラリー3代目所長をつとめ、20年間の任期中にレオナルド・ダ・ヴィンチを含む多くの絵画をギャラリーに収蔵しました。

アイルランド国立美術館では、10月下旬からバートンの特別展が開催されます。約70点のバートン作品が一挙に見られるとか。
芸術の秋を満喫できそうなイベント。今からとても楽しみです♪

「ブレデリック・ウィリアム・バートン:アートへの愛情」
Frederic William Burton: For the Love of Art
期間:2017年10月25日~2018年1月14日

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

全ての記事を表示する

スポンサーリンク

お知らせ ☘

新刊のお知らせ
「絶景とファンタジーの島 アイルランドへ」(イカロス出版)2017年5月29日発売

ikarosbook0517
アマゾン
イカロス出版サイト

イベントのお知らせ
★スケジュールが決まり次第、お知らせいたします!

プロフィール

naokoguide

Author:naokoguide
アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培など。愛読書は『赤毛のアン』とW.B.イエーツ詩集♪

カレンダー

12 | 2018/01 | 02
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

月別アーカイブ