
2010年に再建されたミゼン・ヘッド歩道橋
昨年ご案内させていただいた際に、
アイルランド島最北端のマリン・ヘッド(Malin Head, Inishowen Peninsula, Co. Donegal)へ到達したS様ご夫妻。
今回の南西・南部めぐりでは、
(アイルランド島はもちろんヨーロッパ)最西端のスレー・ヘッド(Slea Head, Dingle Peninsula, Co. Kerry)を極め、さらには今日、最南西端のミゼン・ヘッド(Mizen Head, Co. Cork)へも行ってきました。まさに最果てめぐり!
ミゼン・ヘッドはその入り組んだ地形のため、ほとんど島のように本土から切り離されています。
突端には1909年に建てられた霧中信号所があり、そこへ渡るために長さ52メートルの石造りの橋がかけられいるのですが、この橋のある景観が美しく、よいアクセントとなっています。

絶景!突端に信号所が見えます

長さ52メートル、高さ45メートルの橋。2010年に再建されるまでは、1908年から2年がかりで建設したオリジナルの橋がかかっていました

橋の上から見る地形がこれまた絶景。まるでグランドキャニオンみたい(行ったことないけど・笑)
1970年代にGPSにとって代わるまで使用されていた信号所は、現在は博物館となっています。
信号所の歴史、周辺の植物や鳥の一覧など、なかなか興味深いです。

最果ての地に常駐してた人がアラン・セーターを着て朝食中。結構リアルでびっくりした…笑

今日は1日中ずっといいお天気というわけではなかったのですが、ミゼン・ヘッド滞在中は気持ちの良い青空が広がり、海の色と光がまぶしいほどに美しかったです
橋&信号所へは歩道がきれいに整備されています。戻りは上り坂になるのですが、ゆるやかな坂道と99段の階段のどちらかを選べます。

私は階段で近道しました。S様いわく「高尾山の最後の階段より楽ちん」だそうです・笑
海難事故の多い難所であったミゼン・ヘッド。1847年にSSスティーブン・ウィットニー(SS Stephen Whitney)という1023トンの大型船がミゼン・ヘッド沖で沈み、92人の命が失われた大惨事をきっかけに、1854年、ミゼン・ヘッド沖のファーストネス・ロック(Fastness Rock)に灯台が建設されました。
今日は視界がよく、ミゼン・ヘッド付近から岩の島にそびえるように建つ灯台がくっきり見えていました。

現在のものは1899~1903年にかけて84000ポンドを投じて建設した2代目の灯台。高さ45メートル
ミゼン・ヘッド・ブリッジを渡るには、手前のビジターセンター(
Mizen Head Visitor Centre)で入場券を購入。
ファーストネス・ロックの灯台やこの地の地質に関する展示、ショップ、カフェがあります。

可愛い建物

見学後にカフェでランチ。ムール貝、フィッシュアンドチップス、シーフード・チャウダーなどメニュー豊富。私はツナ・メルト・サンドイッチをいただきましたが、ツナたっぷりでおいしかったです♪
ちなみにミゼン・ヘッドはアイルランド島最「南西」端であり、最「南」端ではないんですよね。最「南」端はミゼン・ヘッドから3.8キロ東にあるブロウ・ヘッド(Brow Head)で、ミゼン・ヘッドが北緯51度45分なのに対し、ブロウ・ヘッドは北緯51度44分。
ほとんど誤差の域ですが、ブロウ・ヘッドの方がほんのちょっぴり南にせり出しているようです。次回はそちらへも行ってみなくては(笑)。
- 関連記事
-
コメント