
聖女ブリジット像。良く育ったツタの葉と捧げもので、像が見えないくらい…
今朝、グループさんの終日ツアーのご案内のため、ご宿泊ホテルへ向かってクロンドーキン(Clondalkin, Dublin 22)を歩いていたところ、道端に聖なる井戸を発見。
立ち止まって見てみると、聖ブリジッドの井戸(St Briged's Well)でした。

フェアリーツリー(Fairy Tree、御神木のこと)のふもとにお花や捧げものがいっぱい

願掛けにギフトを置いたり、木の枝に布を結んだりします
交通量の激しい道路の脇にあるものの、囲いがされて、地元の人に大事に守られている様子が見て取れました。
家に帰ってから調べてみると、5世紀に聖女ブリジッドがここにわく泉の水で人々をキリスト教に洗礼した聖地であるとのこと。湧き水には病を癒すパワーがあり、若い女性が泉の水に布を浸し、その布で顔をぬぐうと、眼の病気が治ると言い伝えられているそうです。
ブリジッドはアイルランド初の女子修道院をキルデア(Kildare)に建てた聖人で、ブリジッドと布の伝説が有名。修道院を建てるための土地をください、地元の王に願い出るのですが、王はなかなか首をたてにふってくれません。ブリジッドは「私が腰に巻いている布で覆えるだけの土地でよいからください」と言って王を説得、いざ腰から布を外してふわ~っとしたら、その布がどんどん広がってキルデア全体を覆ってしまったので、広大な土地を手に入れることになり、そこに修道院を建設したと言われています。
若い女性が泉に布を浸すと…というのは、聖ブリジッドにまつわる伝説に由来するのでしょうね。

こちらが井戸のようですが、1990年代に脇に道路が建設されて水路が分断されてしまい、現在は枯れてしまったそう。それでも聖地として土地の人々に守られています
ちなみにクロンドーキンは、現在はダブリン郊外のごく普通の庶民的な住宅街ですが、昔は聖地だったのでしょうね。住宅街に忽然と1000年前に建立されたラウンドタワー(Roundtower)がそびえていたりします。(
こちらの過去ブログに写真あり)
ちょっと行き難いホテルで、路面電車を降りてからえんえん歩かなくてはならなかったのですが、普段歩かないところを歩いたおかげで思わぬ発見が出来ました。
朝から聖なる井戸見物で始まった一日。とっても気分よく、すがすがしい気持ちで過ごせました♪
場所は、Newlands Cross交差点をClondalkin方面へ向かう、R113(Fonthill Rd S)沿い。Topazガレージと次の交差点との間にあります。
※聖ブリジッドに関する過去ブログ:
うるう年のロマンス?
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