
大きな木の根元に見つけた妖精の家。玄関の敷石、掛け金の付いた緑色の扉…妖精の国の大工さんもなかなか凝っています(笑)
先日発売された「クウネル」最新号(マガジンワールド・9月20日発売)の表紙写真を見て、あれあれ?と思った方、あれはアイルランドの森の中で見つけた妖精の家。
7月の取材旅行の際、妖精を探してついにたどり着いた南西部カウンティ―・ケリー(County Kerry)の森で目にした光景です。
この企画のために、妖精に関する場所についてリサーチしていて見つけた「フェアリー・トレイル(Fairy Trail)」なる場所。妖精の住処らしきその地は、国内きっての景勝地として知られるケリー周遊路(Ring of Kerry)沿いに2か所ありました。
私たちが最初に訪れたフェアリー・トレイルは、パークナシラ(Parknasilla, Sneem, Co. Kerry)の森の中。ケンメア湾(Kenmare Bay)に面した高級リゾート・ホテル、パークナシラ・ホテル(
Parknasilla Hotel)の敷地内にあります。

ホテルのレセプションでもらったこのマップを手に、いざ森の中へ。マップには11の妖精の家の場所が記されています

発見!木の根元、木の幹などに巧みに隠されている家々は形もデザインもさまざま

木の幹に取り付けられたカラフルな扉。妖精がよじのぼれるようにはしごがかけられています

扉のないオープンな家も。貝殻でふちどりされた鏡の間が素敵。もしも妖精の国の住人になれるとしたら、この家に住みたいな~
まるで子供に戻ったかのように、妖精の家さがしに興じた私たち。
カメラマンの高橋さんは、妖精サイズにかがんだり、しゃがんだりして撮影にのぞんでおられました。

小さな住人たちの邪魔をしないように、そっ~と、ひっそりと撮影…
パークナシラの森を堪能した後、もう一つのフェアリー・トレイルのあるデリナン(Derrynane, Co. Kerry)の森へ移動。(この森については過去ブログ「
デリナンの森でリングフォート発見」参照)
こちらの妖精の家々は。まだ若い妖精の大工さんが作ったのか、パークナシラのものを先に見てしまった私たちにとってはあまりこなれていないような感じ?

カラフルで可愛いのですが、ちょっと郵便受け風?
実はこのデリナンのトレイルが、パークナシラより先に出来た元祖フェアリー・トレイル。
フェアリー・トレイルの仕掛け人は、デリナンの海を見晴らす場所に夏の家を所有しているジニ-さんという女性。コーク出身のジニ-さんは子供の頃からデリナンで夏を過ごすことが多く、この地に大変な思い入れがあるという方です。
お嬢さんの勧めで、自然の森の中で子供たちが妖精についてのイメージをふくらませることが出来るように…と小さな家を作ることを思いついたそう。地元の人々や家族の協力で完成させ、維持しているのだそうですが、テーマパークなわけでもなんでもなく、自然発生的に出来上がったというのがなんとも素敵ですね。
パークナシラのトレイルは、それを聞いたホテルのオーナーが敷地内に妖精村をぜひ…と願って、デリナンジニ-さんにお願いして作ってもらった、といういきさつがあります。
よって、あちらの家々の方がより精巧だったり、こなれた感じがしたのですね。

こちらはムーミン・ハウス風?よ~く見ると、数々の妖精ハウスの中でも唯一、車を所有している家なのでした!(塔の中にある小さな黄色のが車です)

極力、自然の素材を使用して作ったという家々。このココナツを連想させる家、妖精の国のサーファーたちが住んでいそうな気がしませんか?(笑)
取材で訪れた時は夏休みで、家族連れや地元の子供たちも多く、森をかけまわっていました。
こういう宝探しみたいなこと、子供の頃好きだったな~と思い出しながら、小さな家々をひとつひとつ訪ねては楽しいひとときを過ごさせてもらいました。
2つの森に合計20数か所の小さな家あり。ほとんどすべての家を見つけて撮影しましたので、どの写真を雑誌に載せるか、選定も大変だったと思います!

森の中でふと見上げれば緑・緑・緑の天井。妖精たちは昼間はひっそりひそんでいるものの、闇がおとずれる頃に活動を始めるようです…
※フェアリー・トレイル仕掛け人・ジニ-さんのサイト(トレイルの詳しい情報、マップなど)→
Irish Fairy Trail
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