
(ゲイト・シアター入り口のポスター)
ダブリンの
ゲイト・シアター(Gate Theatre)では、ノーベル文学賞受賞作家
サミュエル・ベケットの生誕100周年を記念して、先月よりベケットのお芝居が連日上演されています。
かねてから、一度は本場で観てみたい!と思っていたベケットの代表作
『ゴドーを待ちながら(Waiting for Godot)』を、お友達のMさんと一緒に観に行ってきました。
とにかく面白かった~。
会場一体になってよく笑い、最後はちょっと自虐的で「可笑し哀しい」気持ちに。
登場人物はたったの5人、待っているゴドーは最後まで現れず…と聞いていたので、退屈で寝てしまうかも~なんて心配して出かけたのがウソのよう。あっという間の140分間でした。
ゲイト・シアターは、全席350席程のこじんまりとした劇場。
しかも私たちの席は前から2列目、
テレビや映画でもよく見かけるベテラン俳優さんたちの迫真の演技を、かぶりつきで堪能してしまいました。(ゴーゴー役は映画『The Commitments』の女たらしのトランペット奏者)
皆さん、汗びっしょり。あれだけの演技を毎晩行うには、ものすごい体力と気力がいることでしょう。恐れ入ります。
さて、待てども来ない「ゴドー」さんは、一体何者なのでしょう。劇中に明確な答えはないので、これを自由に考えるのがまた楽しい~。
ゴーゴーとディーディーは「ゴドーが来たら救われる」と言っており、メッセンジャーの少年によると「ゴドーのひげは白い」らしい。演劇に詳しいお友達のMさんによると、
「ゴドー」は「ゴッド(=神)」である、と解釈されることが多いとのこと。(いや、サンタクロースかもしれない!と思うのは私だけ?)
何かを待って、それが得られないのは哀しいけれど、待つ過程こそが人生なのでしょうかね~。
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