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ビッグ・ウェイブと…サーフボード落下事件!

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バンドーラン(Bundoran, Co. Donegal)近くのサーフスポット、パンパ(Pampa)にて、ある日私が目撃した大波!(2013年1月11日撮影)

2週間ほど前から冬荒れの天候にしばしば見舞われているアイルランド。誰もが嫌う冬の嵐ですが、唯一エキサイトしているのがサーファーたち(笑)。
おかげでアイルランド西海岸にはビック・ウェイブが頻繁にやって来ていて、上の写真のパンパや、スライゴ沖のマラクモア(Mullaghmore, Co. Sligo)に国内外からビッグ・ウェイブ・サーファーたちが詰めかけ、見事なトウイン・サーフィン(=人力でのパドルではテイクオフできないような大波をジェットスキーの推進力を使ってテイクオフするサーフィン)のセッションが繰り広げられています。

波の大きさのみならず、アイルランド西海岸の冬の波はパワフルでワイルド。国内の地元サーファーたちも多く挑戦し、見事なパファーマンスを見せてくれています。

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バレルする大波に乗るラヒンチ(Lahinch, Co. Clare)出身のサーファー、オリー・フラハティー(Ollie O'Flaherty)。パンパにて(Conor Conlon, CMP Ireland撮影・2013年1月21日のセッションより)

こちらはその約1週間後、1月27日(日)のマラクモアでのトウイン・セッションの映像です。
Mullaghmore 27th Jan 2013 (同じくConor Conlon, CMP Ireland撮影)

マラクモアは数年前に大波の存在が明らかにされてからというもの、近年アイルランドのビッグ・ウェイブの代名詞のようになってきました。
(関連過去ブログ:新たなビッグ・ウェイヴ、「プローラーズ」

ここでは11月~3月の間のコンディションが整った日に、ビラボン主催のトウイン・サーフィン大会が行われる予定で、上の写真&映像が撮影されたいずれの日も大会決行がささやかれたほどの大波でした。
強風&風向きの関係で大会は延期となったものの、サーファーたちは大波さえあればマリー(Mully=マラクモアの通称)に挑む…というわけです。

西海岸でエキサイティングなビッグ・ウェイブ・セッションが繰り広げられたこの日。東海岸にいた「まだまだ小波サーファー」である私たちも、ある意味エキサイティングな日を送っていました。

東海岸に波が来ているとの情報を得た私たちは、ウィックロウ(Co. Wicklow)のとあるビーチでサーフィンすべく、車を走らせていました。11号線高速をバディのグレアムと楽しくおしゃべりしながら走っていたところ、フロントグラス越しに見えていた車のルーフに積んでいたサーフボードが、突然、視界から消えた!
なんと、ルーフに打ち付けられたラックにくくりつけてあった3本のサーフボードが、ラックごと突風で飛ばされてしまったようなのです。

運転していたグレアムがあわてて車を止め、助手席から飛び出した私が高速道路の脇を走ってもと来た道を戻ること約30メートル程、道路脇の草地にボードが落ちているのを発見!
信じられないことですが、突風によりラックがめりめりと車のルーフから取れたらしく(!)、3本のボードはしっかりとラックにくくりつけられたままそこにありました。大惨事にもなりかねなった事件ですので不謹慎かもしれませんが…これはもう、笑うしかない!

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道路の脇に落ちていたサーフボード発見!…の写真。高速の出口を降りてUターンして戻ってきたグレアムが、私とボードを見るなり大笑いして思わず撮った写真

ボードの塊の上にてっかりすわり(でないと、風でさらに飛ばされそうだったので!)、Uターンして私とボードを見つけに来るグレアムを道路脇で待っていた私の姿は、おそらくとてつもなく可笑しかったことでしょう。起こった出来事が信じられなさすぎて、しばし笑いが止まりませんでした(笑)。

ルーフラックが突風で飛ばされるとは…全くもって前代未聞。ソフトラックならまだしも、ハードラックが飛ばされるとは。聞いたことがありません。
ボードがカタカタいうなど前兆も何もなく、静かに起こったこの事件。幸いなことに後続の車はなく、ボードの落下地点も道路脇の草地。ラックが飛ばされた時の勢いでストラップの端が窓ガラスに当たり、後部座席のガラスが割れましたが、被害はそれだけでボードも全くの無傷。ああ…本当にラッキーでした。

この日は私もグレアムもこの事件だけで十分エキサイトしてしまい、お腹いっぱいに(笑)。サーフィンせずにとにかく帰宅。
雪辱を晴らすべく、今日風がおさまった合間をみて再びウィックロウへ行き、とことん波に乗ってきました。ホリデー以来、アイルランドの海での最初のサーフィンだったので冷たい水でうまくパフォーム出来るか心配でしたが、思いがけなく身体がよく動き、満足のいくセッションでした。
いい波に何本か乗れてすっきり。あ~、楽しかった♪

冬荒れの気候はもうしばらく続くようですので、近いうちにマラクモアのトウイン・サーフィン大会も決行されることでしょう。今のところ、2月4日(月)が次なる有力な候補日とされています。
冬のアイルランドもサーファーたちにはわくわくすることがいっぱい。波はどんどんやって来ていますし、まだまだエキサイティングが日々が続きそうです♪

※ちなみに…。同じ日曜日、サーフィン界をあっと言わせる大記録がポルトガルのナザレで打ち立てられました。
ビッグ・ウェイブ・サーファーとして世界的に知られるハワイ出身のガレット・マクナマラ(Garret McNamara、アメリカ人ですがアイリッシュ・ネームですね)が、なんと100フィート(約30メートル)を超える大波に挑み、成功したのです。
この写真を最初に見た時、思わず高所恐怖症気味に震えがきました。ほぼ垂直落下のごとくのアングル!

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Photo by ©TOMANEPHOTOS

ガレット・マクナマラはこれで自身の記録(90フィート)を更新。マクナマラは80~90年代には日本のムラサキ・スポーツなど日本のスポーツブランドがこぞってスポンサーをしていたというサーファーで、当時は日本でとても人気があったようですね。日本語も堪能な45歳。お見事です!
映像はこちらです→Guardian.co.uk(1月29日)より
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アイルランド公認ナショナル・ツアーガイドの山下直子です。2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、アイススケート、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。長野県上田市出身。

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