サーフ仲間のジュールズ(Jules)が制作した短編ドキュメンタリー映画が、ロンドン・サーフ・フィルム・フェスティバル(
London Surf Film Festival)の短編映画部門にて最終選考にノミネートされました。

今年で2回目となるサーフィン映画の映画祭。10月11~14日にロンドンのRiverside Studios(Hannersmith, London, U.K.)にて開催されます
こちらがそのジュールの作品。5分程の短い作品ですので、よろしかったら下記クリックしてご覧ください!
The Dimming Tide(ザ・ディミング・タイド)※気に入ったら画面の「Vote Now!」にある「Like」をぜひクリックしてください。FBに反映されると同時に、作品選考のサポートになります
始まり画面の大きな顔は、1964年にアイルランドに初めてサーフィンを紹介した、我らが愛すべき71歳の現役サーファー、ケヴィン・カーヴィー(Kevin Cavey)さん。ケヴィンは、私もジュールズも所属するサーフ・クラブの創始者&名誉会長です。
アイルランドのサーフィンのメッカと言えば今は西海岸の大西洋岸ですが、ケヴィンの時代は東から南東のダブリン近郊でも頑張って波を探してサーフィンしていたようですね。
近年その伝統が繰り返されるかのように、ダブリン・エリアでサーフィン熱が高まっています。作品では東海岸出身の3人の現役サーファー&ケヴィンが波に乗る様子が、彼らのインタヴューを交えながら紹介されています。
ちなみに作品のタイトルでもある「ディミング・タイド」という表現は、ダブリンを代表する20世紀初頭の作家ジェイムズ・ジョイス(James Joyce, 1882-1941)からの引用。『ユリシーズ(Ulysses)』の第1章「テレマコス(Telemachus)」に出てくる一説です。
ジュールズの低く味のある声でこの一説が朗読されて、映像がおしまいとなります。
Inshore and farther out the mirror of water whitened, spurned by lightshod hurrying feet. White breast of the dim sea. The twining stresses, two by two. A hand plucking the harpstrings merging their twining chords. Wavewhite wedded words shimmering on the dim tide.あいにく私の手元に日本語訳がないのですが、これを読むと波が引いては満ち、暮れゆく光の中で水面がキラキラと光っている様子が目に浮かんできます。ちょうど先日、私たちが東海岸で夕暮れ時にサーフィンした時がこんな様子でした。(過去ブログ:
ムーンライト・サーフィン)
「Dimming Tide」というのは、言葉を覆い尽くすがのごとくよせてくる白波が、暮れゆく光をチラチラと映しながらだんだんと引いていく…そんな様子なのかな、と思います。
アイルランド東海岸におけるサーフィンは、夕暮れ時の引き潮時、まさに「Dimming Tide」の時が最高のコンディションであることを考えると、この表現は映画のタイトルにどんぴしゃりなのでした!
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