
マン島のいたるところで目にする「3本足」が描かれている国旗。由来は諸説あるようですが、島の人が言うには「イングランド、スコットランド、アイルランドの狭間で3本の足に蹴られながらも、自力でしっかり立っていくぞ!」という決意のあらわれだとか
ビジネスの視察のお客様のご案内で、マン島(Isle of Man)に来ています。
マン島はイギリスとアイルランドの間にあるアイリッシュ海に浮かぶ小さな島。日本の淡路島くらいのサイズで、人口は約84000人。

首都のダグラス(Douglas)に宿泊。海沿いのプロムナードを望む素敵な街並みにあるホテル
ダブリンから近いにも関わらず、これまで来たこともなければ、来ようと思ったこともなかったマン島ですが、今回仕事で機会をいただきやって来てみると、景色はきれい(アイルランドによく似ている!)、食べ物はおいしく人々も親切。短い滞在ながらすっかり魅せられてしまいました。

ダグラス市内のシーフード・レストランにて。ロブスター、帆立貝、ヒラメ、タラの盛り合わせ。新鮮で美味
ティンワルド(Tynwald)と呼ばれるマン島自治議会の議事堂を見学。島の通信・レジャー大臣であるグレアム・クリーガンさんが自らご案内くださり、歴史あるユニークなティンワルドの仕組みを詳細に説明していただきました。

マン島は独自の自治権を持ったイギリスの王室属領。立法評議会(11人)とハウス・オヴ・キーズ(House of Keys、24人)と呼ばれる下院から成るティンワルドは、アイスランドと並ぶ世界最古の議会だそう。ハウス・オヴ・キーズの議事室で歴代の議長について説明を受ける皆さん

現在の大統領は女性とのことで、お客様を差し置いて私がその席に座らせてもらいました(笑)。大統領の椅子はオーストラリアから贈られたカンガルーの革張り!
TTレース(Tourist Trophy Race)の名で知られるモーターバイク・レースの開催地として世界的に知られるマン島ですが、実はバイク好きのみならず、鉄道好きにも人気の場所。小さな島ながら保存鉄道が6本も走っているのです。
今回ご案内させていただいているお客様は鉄道関係のお仕事の方々で、はるばるマン島までいらしたのはこの保存鉄道の視察が目的なのです。

アイリッシュ海沿いを走るマンクス電気鉄道はなつかしの路面電車の風情。運輸省の係の方にご案内いただき、私たちも乗車

途中のラクシー(Laxey)駅で下車し、島の最高峰スネーフェル山(621m)へ続く登山電車を見学。緑の仲を可愛らしい電車が走ってくる様子はまるでおとぎの国のよう

世界一大きな産業モニュメントである大ラクシー・ウィール。2004年に復活したという大ラクシー鉱山鉄道を走らせる水力発電の水車。マン島のシンボル「3本足」がここにもバーンとついています

さすが専門家の皆さん、興味津々でゲージや車庫も見学。こちらはグルードル・グレン鉄道というボランティアにより休日のみ運行している蒸気機関車のゲージ。幅が狭いらしいです

ダグラス駅の車庫見学。100年前くらいのなつかしの機械や車両がいっぱいで、皆さん目をキラキラさせながら見物されていました
ここまで来ると、鉄道に特に関心が強いわけではなかった私もすっかり影響を受けて、マン島鉄道博士に(笑)。
見学の最後を飾ったのは、島の南へ伸びるマン島蒸気鉄道。まるで機関車トーマスを彷彿とさせるメルヘンチックな外観にすっかり魅せられ、お客様や大臣と一緒に子供のようにおおはしゃぎで乗り込みました。
(ちなみに「機関車トーマス」の舞台はマン島とブリテン島の間に位置する架空の島・ソドー島ですが、ソドー島の名の由来にはマン島が関係しています。ご興味のある方は
こちら)

こんな可愛い機関車が日常的に走っており、これで毎日通勤している人もいるというから驚きです

蒸気機関車の窓からの景色。空の色も緑の色もアイルランドを彷彿させます
楽しい楽しいマン島での一日。お客様も私も初めての経験ばかりで、ご一緒にわくわく過ごさせていただきました。
あともう一箇所、島にとって大事な場所を見学したので、続きは後日アップさせていただきます。
明日は飛行機を乗り継いで移動、アイルランドへ戻るのですが、また近いうちにプライベートでぜひ再訪したいと思っています。
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コメント
アンドー
2012/09/28 URL 編集
naokoguide
早速探して、読んでみます♪
2012/09/29 URL 編集