アイルランド島は北緯51~55度という高い緯度(樺太北部と同緯度)にありながら、南西部沿岸に暖流が流れているおかげで、緯度の割に温暖。
植物も高山植物に分類されるようなものが生息するかと思えば、南国原産の木や花も気候風土が合い、よく育ちます。
先日の
ガイド仲間との研修旅行の際、アイルランドでいちばん古いモンキーパズル(Monkey puzzle、学名:Araucaria araucana)の木を見に行きました。
モンキーパズルというのはチリ/アルゼンチン原産の常緑樹。高さ40メートルにまで育つ針葉樹で、樹齢が恐ろしく長いことから「生きた化石」とも言われる木です。

ふもとに小さくいる私を見ていただければ、どれほどの大きさなのかわかっていただけるかと思います!
アイルランドでは各所で見られるこの木、庭木としても一般的です。
上の写真では枝の全景が写せませんでしたが、通常、枝がタコの足みたいに長~く伸び、ユニークな姿に見える巨木。分かりやすい写真をWeb上から拾ってみました。

こんな姿をしています

枝先(葉)は固くて、こんなふうにギザギザ
18世紀終わりにチリで発見されたというこの木、現在はチリの国の木に指定されています。
ブリテン島・アイルランド島に入ってきたのは、1850年以前。始めは「チリのマツ(Chile Pine)」(マツではないのですが、似ているので)などと呼ばれていたようですが、ある時、コーンウォールのペンカロウ庭園(
Pencarrow garden, Cornwall)の若き所有者が、当時はまだ珍しかったこの木を見せようと友人たちを招いたそうです。集まった中の一人が感嘆して、「サル(monkey)でものぼるのに困惑する(puzzle)だろうな~(=It would puzzle a monkey to climb that)」とつぶやいたとか。
それで、モンキーパズル(Monkey puzzle)というユニークな呼び名で知られるようになりました
私たちが見に行ったアイルランド一古いと言われるモンキーパズルは、ロックリン・キャッスル・ホテル(
Lough Rynn Castle Hotel), Mohill, Co. Lietrim)の敷地内にあります。

ロックリン・キャッスル・ホテル。2010年にアイルランド・ラグビーのナショナル・チームのキャプテン、ブライアン・オドリスコルと、女優エイミー・ハバーマンが結婚式を挙げた場所…として知られるキャッスル・ホテルです(過去ブログ参照:
おめでとう!ブライアン&エイミー)
この城の築城は1832年。木の樹齢ははっきりと記されてはいないのですが、アイルランド島に入ってきた初期の頃、1850年頃のものと想定して、ざっと150~160年…ではないかと思います。
古い木、大きな木を見たりさわったりすると、パワーがもらえるような気がしますね♪
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コメント
もも
2012/04/04 URL 編集
naokoguide
モンキーパズルの歌は知りませんでした。教えてくださってありがとうございます。
「緑の大きな…」と歌われている実の写真はこちらにあります。ご覧になってみてくださいね♪
http://www.photographersdirect.com/buyers/stockphoto.asp?imageid=2406605
2012/04/04 URL 編集