金曜日に行われたアイルランド総選挙の投票ですが、昨日より開票結果が続々と速報されています。
まだ一部の選挙区では開票が続けられているのですが、今夜の時点で166議席中154席が決定しており、野党だったフィネゲール(Fine Gael)が70議席獲得して圧勝。続いて労働党が36議席、これまで与党だったフィナフォールは18議席にとどまり、シンフェインが13議席…と、野党が大躍進しました。
大臣を務めていたフィナフォールの政治家の多くは落選となり、長らくアイルランド国会の最大与党であったフィナフォールの歴史的な大敗…という結果に。
14年ぶりの政権交代で、しかもフィネゲールが国会で最大政党となるのは史上初なので、多くの人々が「新アイルランドの誕生」と表して歓迎している様子です。
新しいティーショック(Taoiseach=アイルランド首相の正式名称。アイルランド語で「(部族の)族長」の意味)には、現フィネゲール党首のエンダ・ケニー(Ennda Kenny)が就任することが確実となり、彼の政治キャリアや「横顔」が紹介され始めています。

アイルランド北西部カウンティ・メイヨ―のキャッスルバー(Castlebar, Co. Mayo)出身のエンダ・ケニー。今年60歳を迎えます(写真はRTE.ie)より
エンダ・ケニーというとメイヨ―出身の政治家…ということ以外あまりよく知らず、ちょっと線の細いイメージだったのですが、実はプライベートではスポーツマン&アウトドア派だそうですね。
若いころはゲーリック・フットボールの選手で、地元チームのコーチやマネージャーを務めていたこともあるとのこと。(ちなみに彼のお父さんはオール・アイルランドで優勝したメイヨ―代表選手だったそう)
趣味はヒルウォーキング。チャリティーでキリマンジャロに登ったこともあるそうですが、私が注目したのは地元メイヨ―のクロー・パトリック(Croagh Patrick)山に過去100回以上登っている、という点。
クロー・パトリックというのは聖人パトリックゆかりの聖地で、巡礼の山としても知られる場所なのですが、地元の山によく登っているというのはなんだか好感が持てますよね。パブリシティーのためにチャリティーで登山をしたというのではなく、本当にアウトドア好きで、政治キャリアとは別に充実したライフスタイルを持った人なのかもしれません。
アイルランド語に堪能で、アイルランドの軍事史オタクでもあるとか。ブルース・スプリングスティーンの大ファンだそうで、どうやらかなり「熱い人」&面白い人なのかも。
彼の立ち振る舞いに時々ちょっと「天然」なモノを感じていたのですが、今回のプロフィール紹介でちょっと納得(笑)。
ちなみに3人のティーンエージャーのお嬢さんを持つ、いいお父さんだそうです。
そういえば前首相も、前々首相も、みなお子さんはお嬢さんばかりでしたね。
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コメント
ゆき
日本の様にはならないとは思いますが...アイルランドの政治経済面が少しでも良くなることを祈っています...
2011/02/28 URL 編集
naokoguide
ほんと、その通りですね。この極端な感じが、ちょっと怖い気もします…確かに。
2011/03/01 URL 編集