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アイリッシュだった…私のペンフレンド!

子供の頃から外国に憧れていた私は、中・高生になって英語の読み書きがそこそこ出来るようになると「海外文通」というのを盛んに行っていました。
多い時はペンパルが何人もいて、イギリス、デンマーク、中国などから手紙が届いていたように思います。
海の向こうから届くエアメールをわくわくしながら封切ってみると、日本人には読みにくいような筆跡の手紙と共に、家族と一緒に写った写真、時にはその国独特の小さなギフトが入っていたりして、これが海外の香りなのね!と本当にわくわくしたものでした(チョコレートが溶けてベタベタになって出てきたことも!)。
まだEメールのなかった古き良き時代の、懐かしい思い出ですね。

数多くいたペンパルもひとりふたりとやり取りが途切れ、最後にはたった一人に。
17歳の時に友人の紹介で文通が始まった、カナダのプリンス・エドワード島に住む同じ年の女の子、ワニータ(Juanita)です。
『赤毛のアン』好きの私(プリンス・エドワード島は作品の舞台)と、日本文化に憧れるワニータ。手紙は時には長文となり、学校生活のことから、将来の夢まで、いろいろなことを書き綴っていました。
(当時は私は作家になりたい!と言っていて、ワニータは看護婦さんになりたい!と言っていました!)

それから数年後、大学生になってやっと海外へ行くお金が貯まり、ワニータの住むプリンス・エドワード島へ会いに行きました。
旅程が決まり、日本から電話をかけると、海の向こうからの電話に驚いたワニータが「オー・マイ・ゴッド(Oh My God!)!」と言ったんですね。うわ~、外国人は本当に「オー・マイ・ゴッド!」って言うのね~と変なところに感激したのを覚えています(笑)。
生まれて初めての国際電話、初めての海外旅行でした。

プリンス・エドワード島へは、小説の中のアンと同じように、本土からフェリーで渡りました。
船着場でワニータのおばさんといとこさんが、「Maoko(Nじゃなくて、なぜかM)」と書いたサインをかかげて待っていてくれたことを覚えています。ワニータ本人は、アイスクリーム屋さんのバイトがあって、迎えに来られなかったんですね。

それからの2週間は、まるで夢のようでした。
ワニータの自宅に寝泊りさせてもらい、本当によくしていただきました。ご家族と一緒に教会へ連れて行ってもらったり、誰かさんのパーティーがあって島名産のロブスターをこれでもかというくらい食べさせてもらったり、夜は焚き火でマシュマロを焼いたり…。
まだ英会話が不完全だった私は、同じ年のワニータとは意思疎通が出来るのに、お父さんやお母さんの言っていることはあまりわかっていなかったように思います。

それから数年後、今度はワニータが英語の先生になって日本へやって来ました。
一年間の滞在だったのですが、赴任地が遠かったので会ったのは一度だけ。
この時、ワニータから実家に電話がかかってきて会う約束をしたのですが、英語の全くわからない私の母が応対したにもかかわらず、パーフェクトに意思疎通が出来ていたのが今でも不思議でなりません…!

それ以降はもうほとんど長い手紙のやり取りはなくなり、バースデーやクリスマスにカードを送り合う程度になっていたのですが…。
10年前にアイルランドに引っ越したことを手紙で知らせると、なんとこんな返事が返ってきたのです。

「私の先祖はアイリッシュなんです!!!」と。

なんと彼女のお父さん方がアイルランドから移民で、ワニータはアイルランド系カナダ人だったのです!

後で知ったことですが、プリンス・エドワード島というところは19世紀のある時には島民の3分の一がアイリッシュだったというくらい、アイルランド移民の多い場所。
そういえばワニータの一家は島に多い長老派教会ではなく、カトリック教会へ行っていました。
当時の私はそこにアイリッシュ・コネクッションを見出すような知識は全く持っておらず、ワニータとアイルランドがつながるとは思ってもみなかったのです。
これには本当に驚き、なにやら運命的なものまで感じてしまいましたが、きっとワニータとそのご家族の方がもっと驚いたことでしょう。日本人の私がご先祖の地に住むことになったのですから。

先祖の城が南東部のウェクスフォード(Wexford)周辺にあると手紙に書かれていたので、アイルランドに来た最初の年にその城を見に行き、写真を撮って送りました。
ワニータのお父さんや親戚の皆さんがとても喜んでくれたと聞き、私の嬉しかったのを覚えています。

最近は手紙のやり取りはほとんどなくなった代わりに、facebookで近況報告。
そしてアイルランドにはいつか必ず行くから!と言い続けてたいたワニータが、ついに先週、ご両親と一緒にやって来たのです!
周遊ツアーに参加しているのですが、明日はご両親も一緒にツアーを離団して、私がご先祖の城へお連れすることになっています。

初めて手紙をやり取りしたのは、20年余年前。
最後に会ったのは、15年ほど前…でしょうか。
私は作家にはならずにツアーガイドになり、ワニータも看護婦さんではなく、公文書館の学芸員となりました。…で、2人ともまだ独身です(笑)。

明日が楽しみ♪

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コメント

素敵なご縁ですね♪
中学生の頃から海外の友人がいたなんてさすが!!
こんな長い間その縁がつづいているなんて素晴らしいです!

こちらは、今、「アイルランド ケルト紀行」を読み始めたところ。

腹心の友ですね。。

プリンス・エドワード島に同年の腹心の友がいるなんて、
アンとダイアナみたいで、素敵ですね!!
それからアイルランド移民が多かったなんて知らなかったです。
ますますプリンス・エドワード島に行ってみたくなりました♪

ワニータさんとご家族と楽しい時を過ごしてくださいね。。

いいですね~

ペンフレンドという言葉で、インターネットもメールもなかった時代を思い出しました。あれから便利にはなったけど、まだ顔も知らない人に、ドキドキしながら直筆の手紙を送るようなきっかけは減ってしまったような気がしますね。

それにしても、Naokoさんがアイルランドに移ったのがきっかけでアイリッシュカナディアンだとわかるなんて、とても運命的なものを感じます。素晴らしい再会になったでしょうね。

みゆきちゃん
アイルランドに関心を持ってくれて、嬉しいです♪
いつかこの地で会えるといいね~!

cocoさんへ
ありがとうございます。おかげさまで、本当に思い出深いときを過ごすことができました。
そうですね、私たち、その昔、ちょっとアンとダイアナめいたことしてたかも(笑)。15年ぶりに会っても会話がはずむなんて、まさに腹心の友だわ~と思っていたところでした。

Kさんへ
ありがとうございます。
ほんと、ペンフレンドなんて、今の若者には死語かも…(笑)。
手紙を出して、返事が来るまでに早くても2週間。Eメール時代になってしまった今とは比べものにならないくらい、楽しみにしている時間が長かったな~。なつかしいですね。

素敵な友達

すばらしいお友達との出会い☆
きっと、出会うべくして出会ったのでしょう。
ワニータさんが、日本に英語の先生として来られたのも
なおこさんの影響ですよね? 一生の友って、こういう風に
素敵な偶然と、運命によって得られるものなんだなぁ~・・・と
感動して、つい涙がほろほろとToT。。。
最近の記事から過去に遡って読みながら、思わず こちらにコメント
しちゃいましたm<_ _>m
実は、私の小さい頃からの夢は、ヨーロッパに住むことでした。
結局 夢かなわず、平凡な毎日を暮らしていますが、
きっと いつかは、叶えたいな☆と、なおこさんに勇気をもらいました

Re: 素敵な友達

コメントありがとうございます。
夢はそれが夢だとは意識していなくて、実際に叶ったときに「ああ、そういえば…」とツジツマが合うような、そんなことなのかな…と最近、感じています。
なおみさんのヨーロッパに住みたい!という夢も、どんぴしゃりでなくとも、ちょっとアングルを変えた形でいつの間にか叶っていたりするものかも…しれませんよ♪

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Author:naokoguide
アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。

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