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ヴィンセントさんの籠(イニシュモア島)

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職人芸が光る!アラン諸島伝統の籠です

先日、イニシュモア島(Inismor, Aran Islands)でいつもお世話になっている籠編み職人のヴィンセント(Vincent)さんから電話がかかってきました。
ヴィンセントさんの娘さんがたまたま私のご近所に住んでいて、娘さんのところに来たので近くのパブで一緒に飲もう!というお誘いでした。
そんな時に限って外出中だった私は、残念ながら会えなかったのですが…。

この夏は雑誌の取材の仕事でアラン諸島へ行くことが多く、ヴィンセントさんの工房へ何度もうかがいました。
ヴィンセントさんは、アラン諸島に代々伝わるワーク・バスケットを、伝統的な手法で作り続けている唯一の職人さんです。

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工房内には様々なバスケットがいっぱい。かつてはバスケット作りは島の男たちの冬場の仕事でした。魚とり用、海藻集め用、泥炭運び用(ロバにかけて使う)、卵入れ用、じゃがいも入れ用などなど…。島での暮らしに必要とされるものばかり

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工房内で黙々と籠を編むヴィンセントさん。籠作りは、材料となるヤナギを育てるところから行います

かつては何から何まで自給自足していたアラン諸島。
どこの家でもヤナギを育てて、夏場の仕事に必要な籠を編んでいたそうです。実際に仕事で使用された場合は、耐久年数は一年。よって、冬になるとまた、翌シーズン用の籠を編まなければならなかったのです。

冒頭の写真の籠は、ジャガイモを入れる籠の真ん中の部分。直径30m位の大きな籠で、ゆでたジャガイモを入れるためのものです。
昔、アイルランドの民家ではお皿はおろか、テーブルというものがありませんでした。茹で上がったジャガイモをこの籠に移して水を切り、そのまま床に置き、籠の周りに家族が集って食事をとったそうです。
写真の真ん中の部分には、バターや塩を置いたとか。よく出来ていますよね。

こちらの籠は、鶏から卵を集めてくるときに使った籠だそうですが、ピクニックのときのお弁当入れにちょうど良さそう。

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雑誌の読者プレゼント用に、編集者さんが購入された籠です

私も同じものが欲しい!と思ったのですが、この時にはこれ一つしかなかったんですね。
そうしたらヴィンセントさんが、「次に来た時までに、作っておいてあげるよ」とのこと。その何週間後かに再び島を訪れたら、ドゥーン・エンガス(Dun Aonghasa)の入場口に、「Naoko」と大きく書いた紙をつけて置いてあったのでした。ヴィンセントさん、ありがとう♪
ピクニックでの出番は今のところないので、デスクの脇において小間物入れとして使っています。

夏のお天気のいい時は、ドゥーン・エンガスのふもとで籠の実演販売をしているヴィンセントさん。
その他の時は、工房で一日に何時間も籠を作っておられます。
また、国外でアラン伝統の籠作りのワークショップを開催したりと、籠に関することならどこまでも出かけて行くそう。

次こそは一緒に飲みに行って、籠の話、アランの話、人生の話…などなど、ヴィンセントさんと語りあいたいものです。

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ヴィンセントさんの工房。ドゥーン・エンガスで会えない時は、工房へ(連絡先:Tel 099-61209)

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コメント

今も伝統の手法で籠を作り続けているヴィンセントさん、素敵ですね。
ますます会いたくなりました。来年アイルランド旅行にいけるかも。その時はぜひヴィンセントさんの工房に行きたいです。
写真の皿もいいですね。
日本でワークショップやってくれたらいいのにって難しいですよね。アラン島では実演はあってもワークショップはないのでしょうか?弟子入りしたいくらいです(笑)
毎日当選していただいた籠を眺めて幸せ感じています。ナオコさんとおそろいと聞いてうれしさ倍増です。
またヴィンセントさんの記事が読めてうれしいです。ありがとうございます!

アイルランドでもこういう籠作られる方いるのですね~。私も日本にいるときこういうかごよく作ってました。家の前の山から蔓取ってきて(笑)…。結構手間隙がかかるのですが、できた時は嬉しさひとしおです。この間日本に一時帰国した時母に「あんた庭にためてる蔓、何とかして!」と叱られました(苦笑)。

YUKIKOさんへ

ワークショップは、YUKIKOさん自身が企画しちゃえば講師になってくださることでしょう。
弟子入りも然り(笑)。

おそろいの籠、私も嬉しいです♪
夏になったら、ここに牛乳とサンドイッチを入れてピクニックに行きたいですよね~。

Uisceさんへ

ご自身で作っちゃうなんて、スゴイですね!
ヴィンセントさんの籠作りを見ていると、かなりの重労働のようでした。

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Author:naokoguide
アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。

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