先日再読したモンゴメリ作『エミリーはのぼる(Emily Climbs)』(村岡花子訳・新潮文庫、第21章)に、「血はいかなるときにも水よりも濃い(Blood is always thicker than water)」という、古くからの諺を引用した一文がありました。しきたりを重んじる厳格な伯母に育てられる少女エミリーは、旧家マレー家の一員として周囲の人々から一目置かれるも、時に妬まれたり、気位ばかりが高いと揶揄されたりすることも。マレー家の誇り...
続きを読む
ダブリンのシティセンターに、ニット好きなら心ときめく素敵な毛糸屋さんがあります。その名もディス・イズ・ニット(This is Knit, South William St. Dublin 2)。ファッション、小物、カフェ、レストランなどが集まるパワーズコート・タウンハウス・センター(Powerscourt Townhouse Centre)の一角にあります。店の入り口。パワーズコートはタウンハウスの名の通り、もともと貴族の町屋敷だった建物。18世紀にウィックロウのパ...
続きを読む
近年、アイルランド各地に新しいウィスキー蒸留所が次々オープンし、かつてダブリンだけで40近い蒸留所がひしめき合っていたというウィスキー黄金時代の19世紀を追随するかのような勢い。過去7年でダブリンのシティセンターには見学可能なウィスキー蒸留所が1か所から5か所に増え、いちばん新しいのが2019年オープンのロー・アンド・コー蒸留所(Roe & Co Distillery, Thomas Street, Dublin 8)。オープン後ほどなくしてパンデミ...
続きを読む